27さい、江ノ島を歩く

前日の旅で、びっくりした出来事があったことを残しておくのを忘れました。昼食後、宿に行く前に鎌倉駅構内でソフトクリームを買おうとお店に立ち寄ると、誰かに腕をたたかれました。彼かと思ったら彼も不思議そうに私の顔を見ています。彼がいるさらに前方を見ると、同じ歳くらいの男性が。一瞬「?」と思いましたが、「あー!!」となりました。なんと中学生時代の同級生です。ものすごく仲が良かったわけではありませんが、中学を卒業してもたまに顔を合わせるとなんとなく挨拶を交わし、他愛ない言葉を交わす、ほほえましい仲でした。数年ぶりの再会です。まさか地元の同級生に古都・鎌倉で会うとは思わず、びっくりしてあまり言葉も交わせませんでしたが、お互い笑顔で手を振り合いました。誕生日に鎌倉で同級生に…しかもあのコ…。そんな彼のあだ名は「オダーサくん」。彼も彼女を連れていました。お幸せに。


前日の記述が長くなってよくわからないスタートになった2日目の旅の手帖です。お世話になった宿を後にし、江ノ電和田塚駅から向かったのは江ノ島。やっぱり理由はありません。なんとなく、です。


江ノ電に乗りながら思ったのは、「やっぱり神奈川っていいな」です。横浜には何度も遊びに行っていますが、横浜も好きです。東京のようにゴミゴミしすぎず、どこか静かで落ち着きます。まぁ結局のところ、神奈川がいいなと思う理由も結局はなんとなくですが。でも、何て言葉にしたら良いのかわからない心地よさを感じます。


そんなこんなで江ノ電に揺られながら、私の頭には『江ノ島エスカー』という言葉が浮かんでいました。というのも、江ノ電に乗っているうちにアジカンの『サーフブンガクカマクラ』を思い出したからです。鎌倉、長谷、七里ヶ浜稲村ヶ崎由比ヶ浜極楽寺江ノ電の駅名+ナントカが曲名になっていたのですから。しかし、江ノ島神社にやってきたとき、『江ノ島エスカー』の現物を見てしまいました。心の中で(江ノ島エスカー!)と叫びました。実態はなんてことない、エスカレーターです。お金を払ってエスカレーターに乗るなんて…と心底迷いましたが、2つめからエスカーに乗りました。『江ノ島エスカー』というモノがあることを知らなかった私は(くそう、アジカンめ…)なんて見当違いな悔しさを覚えました。『長谷サンズ』とかあったらどうしよう。


サムエル・コッキング苑とやらに入って展望台から景色を眺めました。海が一望できます。しかも1番上は屋外になってるので、高さ60メートルくらいの展望台+もともとの高さですごく視界が開けます。風もふきつけます。最初はエレベーターで昇りますが、降りるときは螺旋階段からでも降りることができて、せっかくだからと螺旋階段をぐるぐると降りました。が、コワイです。風は吹き付けるし階段を降りる足下にはチラチラ地面が見えるから高さを実感するし、地面に降り立つまで歩き方がヘンでした。螺旋階段の内側と外側でも大違い。彼に外側を歩かせてすみません。


コッキング苑を出てひとやすみ。焼きダコ(ちっちゃいタコが5匹くらい連なって串に刺さってる)とビール(また飲んでる。)でまったりしたあと、江ノ島岩屋へ。前日にも弁天窟に行ったけど今日もまた洞窟。ロウソクを持って進むところもあって、以外と大きな洞窟でした。気づけば洞窟とか洞窟内の水辺を見ると静かにテンションを上げる彼。洞窟が好きらしい…。


岩屋を出てから少し海の岩場を歩いて、江ノ島の入り口まで帰れる船で海を渡りました。岩屋のほうまでたくさん登って登って辿り着いたので、また同じ道を下るのはなかなか大変…と思っていたけど、便利なモノがあるモンです。逆に江ノ島の入り口からその船に乗って、先に岩屋のほうから下ってく…って方々もいたみたい。


数時間前にやってきた場所に、ものの10分足らずで戻ってきた私たちは、江ノ島駅へ戻る途中のイタリアンが食べられるお店に入りました。彼は「せっかくだからしらすモノを食べる」と言ってましたが、私はしらすが苦手。あのちっさいのがウジャーってなってるところと、キラっとしてたり真っ黒につぶれた各々の目がものすごく苦手。ごめんなさいと思いつつもしらすピザを諦めてもらい、ヒラメのカルパッチョとピザとパスタを1つずつ。そして、またまたビールを…。(飲みすぎ?)この旅でチラホラ見かけて気になってた『鎌倉』『湘南』『江ノ島』と名のついたビール。飲みたかったのよ。ここではもちろん江ノ島ビールを。昼間っからビール飲んで、まったりモノが食べられるのってとても贅沢。かわいいモンです…。


いっぱいになったお腹を抱えて鎌倉駅へ。小町通りを散策しつつ、お土産を物色。どら焼きやら和菓子やらを買って、あとは前日に食べてすごくおいしかったわらびもちを買いました。ちなみに小町通りを歩きながら見つけたソーセージ屋でソーセージを買い、彼はまたビールを飲んでいました…。さすがに私は飲みませんでしたが。どんだけビール好き??


そんなこんなで、駆け足で1泊2日の旅は過ぎてゆきました。湘南新宿ラインで池袋まで1本。案外近いんだなぁ、鎌倉…。たくさんの癒しをありがとう。27歳、これからもボチボチがんばります。