空洞
なぜだか今日は心ががらんどうだ。
何をしても埋められない空白。
自分自身の言葉なんて、出てきやしない。
私はあなたの隣にいる意味があるんだろうか?
正面でひとり落ちている相手に、心の中で問いかける。
きっと私たちは、これからもそういう夜をいくつも繰り返すんだろう。
そんな息づかいまで、似なくたっていいのに。
1人で電車を待つ中央線の駅のホーム。
隣で待ってた女の子が、電話をしながら怒り始めた。
むかつく
何それ?
どうしたいの?
思ってることあるなら言いなよ
感情のままに零れる言葉。
羨ましいと思った。
私はあなたの空白を埋めることは出来ないし、あなたも私の空白を埋めることは出来ない。
だから人は人と一緒にいたくなるんだと思うけど。
あまりに痛みを伴うから、どうしたらいいのかよくわからなくなる。
ごめんね、側にいられなくて。
隣にいたいのか、そうでないのか。
それすらもわからなくなるほどからっぽで、でも気づけばとても苦しい夜。