ナツイチ?

暑さが日に日に増してくるようになってきた昨今。

ぼーっとしたり、眠れなかったりするときに、本を読んでいる。

そのうち読むのに夢中になっていくんだけど。

ざらざら (新潮文庫)

ざらざら (新潮文庫)

古道具 中野商店 (新潮文庫)

古道具 中野商店 (新潮文庫)

100%ORANGEの描くパンダが愛しい新潮社から出ている川上弘美作品を続けて読んだ。

川上弘美作品のなかで、装丁も気に入った2冊。

不思議な世界観が独特の印象をもつ彼女の作品のなかでも、舞台が現実世界でもある2冊。

恋愛小説、久しぶりに読んだなー。

《ざらざら》は短編集。20以上のいろんな恋愛のかたちがつまっている。

《古道具 中野商店》は、古道具屋でバイトする主人公と、彼女の限定された世界にいる人たちの日常なんかを描写しつつ進んでいくお話。



この人がかく人間の描写がとてもすきだ。

独特の空気感で、ゆるいなかにある、リアルな描写。

なんか説明つかないような、でもこういう気持ちとか言動って、あるよなあと思う。

不器用だったり、不可思議だったり、でも可愛らしかったり。

私は人の、不器用さなんかを愛しいと感じるほうだ。



揺れたり、いやになったり、かなしくなったりすることもあれば、確信をもてたり、すきになったり、うれしくなったりもする。

本を読んでて、ああなんか恋するのってすごくいいけど、今はなんだかこわいなあとも思ったりして。

でもって、私のなかに今ある“すき”の成分が少しだけ、変わっているのを感じた。