ドアをノックするのは誰だ?

最近、かなり久しぶりに小沢健二を聴いている。

あの歌詞、あの声、あのメロディ。

やっぱり素敵だ。

よくよく聴くと、なんて恥ずかしい歌詞なのかしら。

でも、つい聴きながらニヤニヤしてしまったり。

…外でも聴いてるから、ちょっと気持ちわるい人だと思われてるかもしれないけど。



《ドアをノックするのは誰だ?》の歌詞が、心にコトリと音をさせる。

“君の心の扉をたたくのは いつも僕さ”

って!

あんな幸せな感じで、いつか私も誰かの扉をたたけたらな。



ただ、扉をたたかれるのはちょっと困ります。

一部開かない扉が、あります。

未だに感じることのある胸の痛みの意味なんて、時間とともにわからなくなりつつあるのだけど。

この痛みを忘れるのではなく、真実をちゃんと受け止めて昇華したいのです。

でも、まだできません。

それがすごく哀しくて、怖いことだとわかっているからです。



なのに、ドアをノックしてくるのは、誰だ?

取り込み中ですよ。

お願いですから、まだ扉をたたかないでくださいよ。

こんな自分じゃ、まだ開けられない。

もう少し、もう少しだけ待って。