すきなひと

“すきなひと、いないんですか?”

そう聞かれて、

“そうだねー。残念ながら、いないね”

と答えたとき、言葉と心のギャップが埋まってしまったなぁ、と感じる自分がいた。



そりゃもちろん、家族とか友だちとか、すきなひとはたくさんいますけど。

そういう意味で聞いてるんじゃないのは、話の流れから明らかなわけで。

誰かに恋愛感情を抱くことができるのは、素晴らしいことなんだと何度も思い知る。



現在進行形の“すき”が、

過去形の“すきだった”に変わる瞬間は、いつだったんだろう?

正直、よくわからない。

むしろ、“すきだった”って、なんだ?とも思うけど。

忘れられない=今もすき、でないことははっきりとわかる。



いまでも、“2人は合いそうだね”と言われることがあって。

ああ、たぶん当人同士もそう思ったからつきあったんだと思いますよ。

まあ、結局だめだったんですけどね。

って言ったら、びっくりされるんだろうなー、とか思う。

言わないけど。



さて、ちょうどそんな話もあったところで。

そろそろ自分から王子さんに会いにいこう。

昔、“お前みたいなめんどくさがり屋が、実は1番白馬の王子様とか待つタイプなんだよ”って言われたことがある。



王子さま…とかいうガラではないけど、受け身なことは確か。

でも、いつまでもそれじゃ変われないから。

変わる努力を、してみよう。