キミに春を想う
雨。
最近、雨が多い。
自転車もあまり活躍の日がなくて、雨と雨の合間に乗るとはりきってるみたいに感じる。
自転車が、というよりは私が。かな。
春のにおいが強くなっていく日々のなか。
春がきらいなあのひとを思いだす。
ひどい花粉症で、つらそうに眉をしかめてた。
精神的にも、彼にとって春は魔物がすむ季節らしかった。
もうすぐ1年経つ今となっては、なんとなく笑える話。
きっと彼は今年も、この時期を憂いているんだろう。
最近、無色透明にみえるひとが気になる。
きっと、春の緑色も似合うんじゃないかしらと思う。
そのひとに、春の色を重ねてみたりする。
わからないけど、たぶんすてきだと思う。
季節は、確実に1日ずつ春へ。
わたしが生まれた、春。
わたしは、残り少ないこの冬といっしょに、もうひとつ何かを越えられるだろうか。