君を待つだけでなく
苦しいときや、元気が出ないときも。
一緒にいると、いつの間にかむねにつかえてたものがうすれていく。
“大丈夫、大丈夫”
最近の口ぐせ。わたしが言わせてしまっているものなのか、はたまたよくちいさなアクシデントに遭遇する彼がそれをごまかそうとする故なのか。
“あー、またやった”
っていうのが増えるたび、私はおもしろくなってしまうのだけれど。
本人としては実は案外気にしているようであり。
“いつかそのときがくるように、がんばるから待ってて”
と、すこし自信がなさそうに、でもはっきりと言いきった。
思わず笑ってしまう。
君を待つあいだ、私もがんばる。
ただ待つだけでなく、そのときには今よりもっとずっと大きな私でいたいから。
そして、君とずっとこの時間をつないでいきたいから。